リフォーム会社は本当に沢山あります。リフォーム専門店、ガス会社、水道屋さん、畳大工さん、 ホームセンター、家電量販店、ハウスメーカーや工務店のリフォーム部門などなど。

その中でどんな会社があなたにピッタリなのでしょうか。

ちなみに当社は『リフォームを多く請け負っている地元工務店』です。「当社がピッタリですよ!」と言い切ってしまいたいところですが、
リフォームの種類やお客様のライフスタイル・ご予算などによってさまざまな状況があり得ますので、中立的な立場で情報提供をしたいと思います。

リフォームの“種類”によって選ぶ業者の“種類”を決めます

まずは、リフォームの規模と緊急性によって選びべき業者の“種類”を絞り込みます。

緊急性が高い場合は専門の業者へ

例えば、水漏れや湯沸かし器の故障など、緊急性の高い工事の場合は、専門業者の方が素早い対応をしてくれることが多いです。
工事に必要な道具や部品を常備しているので、現場確認をしてすぐに工事をしてくれます。

その場合値段が少し高くなることもありますが、価格よりも迅速な修理が必要ですよね。
水が流れっぱなしのまま何日も業者を探していては、いくら安い業者を見つけてもその間の水道代がもったいないです。

設備の取り換えだけならホームセンターや家電量販店もアリ

例えば洗面化粧台をシャワーヘッド付きのものに変えたい場合や、トイレをウォシュレットのものに変えたいなど、単純に設備の取り換えだけをしたいときは、家電量販店やホームセンターに相談してみるのが良いでしょう。

店舗でたくさん設備を販売している分仕入れ原価が抑えられているので、工事費込みの設備代で割安になることがあります。取り扱い商品が幅広く、また設備に詳しい担当者がいるのもホームセンターや家電量販店の強みです。

ただし、ここで1点注意して頂きたいことがあります。

それは、本当に設備だけの問題なのか、という点です。
例えば「トイレが狭いから何とかしたい」と思ったとき、タンクレストイレに変えればスペースにゆとりができます。
しかし、もしかしたら他の解決策があるかもしれません。

ドアの開き方を変えたり、壁紙を明るくして視覚効果で広く感じるようにしたり、もしかしたら将来介護や車いすが必要になる可能性に備えて大幅にスペースを広げるのが良いのかもしれません。トイレが狭くて立ち上がりにくいというお宅に手すりを設置したら解決したこともあります。

そういった提案は家電量販店よりもハウスメーカーや工務店など、住宅を建築している会社が得意とするところです。

「設備を取り換えたい」と思ったら、どうして取り替えたいのか、現状の何が問題なのかを改めて考えて、ぜひ「他に解決方法があるかもしれない」ということを頭の片隅に入れておいてください。そして、その可能性を感じたらハウスメーカーや工務店に相談してみることをお勧めします。

大規模なリフォームは住宅会社がおすすめ

同じ設備関係でも、お風呂やキッチンの入れ換えなど100万円以上かかるだろう大工事や、断熱を強化するための工事、外壁の工事、間取りの変更などは、住まい環境の専門であるハウスメーカーや工務店に頼むのが安心です。

規模が大きくなればなるほど“方法”はたくさんあり、その選択肢や提案力を多くもっているのが住宅会社だからです。

そのような工事の場合は、どうしても今日やらないと生活できないとかそんな緊急性はないと思いますので、必ず相見積もりをとりながらじっくりと業者を選んでください。

大規模なリフォームを依頼するときの業者の選び方

ちょっとした設備の取り換えや補修とは違い、大規模リフォームでは大きなお金が動くので業者選びはより慎重にしなくてはいけません。
そんなときに役立つポイントを3つ紹介します。

1、建設業許可をもっているか

新築住宅を建築する会社は、『建設業許可』が必要です。これは消費者の安全と財産を守るための国の制度で、1つの都道府県内だけで営業する会社であれば都道府県知事の許可、2つ以上の県にまたがる場合は国土交通大臣の許可を受けます。
もちろん、許可を受けるためにはさまざまな厳しい条件があり、適合しない会社は許可がもらえません。

ところが、500万円以下のリフォーム工事には何の許可も必要ないんです。
つまりは、ド素人でも、誰でも受注できてしまうということです。中には店舗をもたないリフォーム会社もあります。

一時期「悪徳リフォーム業者」という言葉がニュースでよく話題になりました。手抜き工事をしたり、お金を先払いさせて音信普通になったりといった事件が問題となりました。そういった悪徳業者はほとんどが建設業許可をもっていませんでした。

もちろん建設業許可をもっていない会社が全て信用できないわけではありませんし、国の制度がそうである以上、違法でもありません。
しかし見極めが難しい場合は、建設業許可を持っている会社に工事をお願いする方が安心でしょう。

建設業許可を得た会社は、事務所内のお客様から見える位置に右写真のような「建設業の許可票」を掲示することが義務づけられているので、簡単に見分けることができます。

2、 訪問営業の営業マンとはその場で契約しない

リフォームに関しては、訪問営業というのがよくあります。たとえば近隣で工事をしていて、ご近所さんへのご挨拶がてらお困りごとがないかお伺いしてまわる、といった営業活動はどこの会社でもよくあるパターンです。

しかし中には言葉巧みに商談を誘ってくるタチの悪い営業マンもいます。そういった営業マンは「今決めて頂ければ値引きします、特典を付けます」といって、決断を急がせることが多いです。

値引きや特典を付けること自体は問題ありませんが、契約の決断を急かせるというのはお客様思いとは言えません。大きなリフォームになればなるほど「ご家族で話し合って下さい」というのが良心的な会社ですし、価格と品質に自信がある会社であれば「他社様と比べて検討してみてください」と言えるはずです。

また営業マンの巧みなトークで、リフォームして住まいがピカピカになることをイメージさせられると、ついつい気持ちが浮かれて冷静な判断ができなくなり「契約してもいいかな」と思ってしまいがちです。

突然訪問してきたリフォーム営業の人とは、絶対にその日に契約しないで欲しいのです。 トラブル防止のためのお願いです。

3、大きな工事は相見積もりをとる

緊急性の低い大きな工事は必ず相見積もりにすることをお勧めします。

いくつかの会社を比較することで、その見積もりが高いのか安いのか判断ができます。

ただ、リフォーム業者側からのお願いなのですが、相見積もりをする場合は各会社に「今回は相見積もりです」と伝えてください。相見積もりを後ろめたく感じて言わないお客様もいらっしゃるのですが、見積書をご提示したときのお客様の様子でなんとなく分かります。

お互いに探り合いながら商談をするよりも、思っていることを正直にお話し頂けるほうが良好な信頼関係が築けると思います。


最後に、業者を絞り込む最後の判断基準として、値段だけで決めないで欲しいのです。

もちろん、お金は貴重ですし、少しでも安くできる会社でやってもらいたいと思うでしょう。

ですが、その工事の2年後にまた同じ工事をしないといけなくなるとしたら、いくら安くても問題があると思いませんか?

つまりは、価格だけでなく人間性も見て信頼できる会社を選んで頂きたい、ということです。

最善のリフォームのために手間を省かない会社の見積もりは、簡素な工事で済ます会社の見積もりよりも高くなるかもしれません。
どうか見積書上の価格だけで判断をしないでください。

信頼できる業者が見つかったら、なるべく長く付き合いをするというのもリフォームを失敗しない秘訣です。
リフォームは家族のプライベートな部分に入り込んでお話しを伺ったり工事を行ったりする業種です。
そういった意味では、「近所のかかりつけ医」のようなイメージが理想的ですね。

当社もお客様にとってそんな存在になれる会社になれるよう努めて参ります。